[受験] 日本の医学部
日本の医学部に入学しようと思ったら医学部を受験しなければなりません。私立の医学部のある大学は費用がとても高く、1年次に一千万円ほど必要になり、学校によっては寄付金も必要です。
国立の医学部は費用は安いが、とても倍率が高くかなり入るのが難しいのが現状です。普段、成績が良い学生でも受験のプレッシャーやその日の体調等によって不合格となり、何年も浪人する学生が多いのも事実です。
[受験] アメリカの医学部
アメリカでは元々、受験制度がありませんので、まずは最終卒業学校の成績で入学できる大学が決まります。医学部というのは実際には大学院から学びます。その為、まずは自分のレベルにあった総合大学に入学しメディカルスクール(医学部)へ入る為の科目を履修します。主に生物学等です。4年間それらを学んでもし医学部に進まないならそのまま卒業し、4年生大学卒業資格を得ても良いですが、医学部へ進学したい場合はMCATといわれる試験を受けなければなりません。(日本のセンター試験のようなものでスコアがでます)内容は生物学・数学・論文・英語等です。
メディカルスクールは合格基準のスコアを公開していますので自分のスコアにあったところへ出願します。その場合、複数のメディカルスクールへの出願が可能です。MCATの成績以外には内申書・推薦状・研究・経歴・人間性・面接等も合否の基準になります。
日本のように1回の試験で判断されるのではなく全般的な部分で合否が決まりますので、本当にやる気のある学生には良い制度でしょう。
[医学部] 日本
知識型の授業が多くなっています。いわゆる国家試験対策になります。実践などは国家試験合格後、研修生になってはじめて本格的に行います。かなり知識は豊富で卒業できれば国家試験にはほとんど合格するでしょう。でも実際に合格しても現場に入って研修生になったほとんどは、一人で何もできません。
看護師の補助程度です。
大学病院等でもストレートに受験に合格し6年で卒業してその後、研修して一人前になるのは35歳位になる場合が多いです。実際に、大学病院で助手といわれる手術のできる年齢が35歳位以上の医者がほとんどです。初めは緊急事態には対応できず、頭の中ではわかっていてもパニックになって手術中に教科書を見なければならなかったケースもあるくらいです。
[医学部] 海外
初めから実践を取り入れて学習します。基本的なことは大学4年間の間に学んでいますのでメディカルスクールでは実際に手術に立ち会ったり解剖をしたり色々な経験をします。その為、実際に大学に入学してメディカルスクールを卒業するまでに8年間かかりますが、卒業は実際に手術したり現場で活躍できるだけの能力があります。その為、卒業後すぐに収入も安定しますので奨学金を借りている学生でもすぐに返済することが可能です。
実際に現場で実習して学んできているので医師になった場合、緊急時にパニックになる事もなく今までの経験でスムーズに物事に対応できます。
[費用] 日本の医学部
私立大学で1年次に一千万円位必要なところも多く、寄付金が必要と書かれている大学もあります。卒業までにかかる費用はかなり高額で医者の息子・娘等が多いのが現状です。国立の費用は安く、他の学科と同じで1年間、約50万~60万円位でしょう。その代わり受験数が多くかなりの倍率になってきます。
医師になりたい希望や可能性のある学生でも、費用の関係であきらめなければならないケースも多いでしょう。
[費用] 海外の医学部
まずは総合大学に入学するのですから費用は普通の大学の費用と同じです。メディカルスクールは学校によっては費用が高いですが、アメリカでは将来の可能性のある学生を支援しようという考えが強いので、メディカルスクールに合格したら80%の学生が奨学金をうける事ができます。成績によって返済しないでよい場合と後での返済が必要になる場合があります。しかし卒業後すぐに安定した収入を得ることができますので何の心配もありません。
アメリカでは日本と違って看護師の地位はとても高いです。看護師は医者と並ぶ専門職であり、医師の指示を待たずに行える看護行為も日本よりも圧倒的に多く、評価も高い。看護師になる為には、大学での看護学学士号取得は最低必要で、看護学の大学院課程が多くの大学に備わっています。看護学に求められる専門性は、生物学や解剖学から、病理学、薬学などの幅広い分野にわたるため、高い基礎学力が求められます。さらにささいな誤りが命に関わるので、正確な語学力も必要です。専門性の高い科目履修に加えて、看護学の学士過程で重視されているのが、臨床研修です。
アメリカ、オーストラリアともに、日本より多い時間を患者への看護研修に割いており終了後即座に医療現場での戦力となれるように訓練を重ねています。オーストラリアでは、大学教育の専門性に対する信頼が高く、学士号を取得した段階でレジスターの資格を取得できます。アメリカで、看護学士号を取得し、各州の資格試験に合格した段階でレジスタードナースとなります。
日本で看護師として働く場合には、卒業・帰国後、看護師国家試験を受験することになりますが、専門性の高い教育を受けてきているので心配はありません。現代では日本で看護師免許を取得し働いてからさらにアメリカやオーストラリアに留学し看護学を学ぶ人も増えてきています。それほどアメリカやオーストラリアの医療は進歩しているのです。また、日本にも外国人が多く住むようになってからは、病院でも語学力のある看護師を必要とする病院が増えてきているのが現状です。
アメリカやオーストラリアは世界で最高水準の動物学、獣医学、野生生物学や海洋生物学を動物に囲まれた環境で、動物に触れながら学ぶことができます。アメリカやオーストラリアの畜産分野の規模と充実度は、日本の大学には比べ物になりません。大学自体が牧場を有していたりします。
ペットなどの小動物の世界も、日本よりはるかに進んだ社会環境で、治療だけではなく、人間とそうした動物との接し方そのものから多くを学び取れます。日本の小動物治療に関する歴史は驚くほど歴史は浅く、初めて動物病院ができたのは約40年前のことです。日本の獣医学生の半分以上がペットを中心とした小動物を扱うことを公方している現在でも、経験のある教授が付録しているのが実態です。
小動物分野において、獣医学大学院を卒業した学生の8割が小動物を扱うという、需要にふさわしい規模と水準で、臨床動物学が発達しています。
アメリカやオーストラリアで獣医学を学ぶ場合と、日本の獣医学部に進学した場合の違いは、専門講座の数と研究施設や研究水準、そして履修を通じた実戦経験の量の格差でしょう。獣医学では、各大学の平均教授の数だけでも日本の大学の4倍というのが現状です。アメリカの場合は獣医学を目指す学生は、獣医学大学院進学課程として学部段階で生物学か動物学を専攻して、大学院への進学準備をします。獣医学大学院の期間を合わせると7年以上かかるこの課程は、日本の大学の獣医学部以上に専門度の高い領域を学べます。
オーストラリアの課程は、ちょうどこの進学課程を5年間に圧縮したようなカリキュラムになっています。短い期間で専門的な知識と技能を学べる効率的なものです。
帰国後、日本で獣医師になるためには国家試験に合格しなければなりませんが、高度な水準まで学んできた留学生は十分、合格できますので心配はいりません。また、海外で学んだ獣医師は大動物の研究も多く経験していますので動物園の獣医師など幅広い場で活躍することが可能です。
薬学は医薬品の新規開発や改良、生産、生体への適合検査など、薬という物質の研究を通じて人々の健康促進に貢献することを目指します。日本の薬学部は、一般的に薬剤師の育成を目的にしていることが多いが、海外では、薬剤開発などの薬学研究者養成を視野に入れた、高度な研究が特徴的です。また、ゲノム時代に突入した現代、生活習慣の乱れや遺伝子からくる高血圧などの準看疾患、糖尿病、アルツハイマー病などに効果的な新薬開発は、人類にとって大切な問題です。
言うまでもなくアメリカは、特に医療分野において世界有数の設備、環境を有する研究大国なので、それらの研究職を希望するのであれば留学は最高の機会となります。また、薬学は薬剤師や研究開発者だけではなく、環境問題やIT、バイオテクノロジーの分野とも密接な関係にあり、薬学の分析知識は大気や水質の調査、食品や化粧品の品質管理に応用されるなど、人々の健康と暮らしに大きく関わってきます。
そういった観点からも、研究先進国であるアメリカで学ぶことは、将来的にどのような職に就こうとも有益な面が見られます。
但しアメリカで薬剤師として働く場合は資格試験に合格することと、州ごとに設定されているインターン制度の登録および免許の取得が必要になります。アメリカの大学の薬学部に進学するために修得しなければならない科目には、有機化学や物理化学、数学、統計学などがあります。学士号の取得を条件とする学校の場合はいずれも修得済みであることが望ましいですが、日本人の場合は英語が障害になることが多いようです。ほとんどの大学で留学条件としてTOEFL600点以上を条件としています。
また、薬学部は最低2年の基礎学習期間が必須です。つまり修了には5~6年の年月がかかります。最終的にはBPharm、PharmDの取得を目指し、薬剤師や研究職に就きます。日本に帰国後、薬剤師として働く場合は日本で国家試験を受ける必要がありますが高度なレベルの勉強をしている為、問題はないでしょう。またオーストラリアでは、4年間の課程の中で、基礎から高度な専門学習までをカバーし、資格取得に至ります。